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建設業許可の抜け道は存在するのか
「必要な書類が揃いそうにないんだけど、何か抜け道はないの?」
たまに受ける相談です。
工事の契約上、どうしてもすぐに建設業許可が欲しい場合には社長も焦っていますので、このような質問をしてしまうのでしょう。
確かに建設業許可の手引きを読み、自社の現状を把握し、どのように申請するのかは非常に頭を使う作業になります。
誰でも簡単に許可が取れればいいなと持っていると思いますが「抜け道」は存在するのでしょうか。
そもそも「抜け道」が何を指すかによって意味合いが変わってきますが、もちろん建設業法を無視して実情が伴わない「名義貸し」などはもっての他です。
行政に対して建設業者のクレームが入る場合の多くがライバルの建設業者からという噂もあります。
違法なことをしていれば必ず見つかり、処分されますので手を出してはいけません。
ここでは「抜け道」=「一般の方には知られていない申請方法」という定義でお話をしていきたいと思います。
建設業許可の抜け道その1「常勤性の証明」
小規模建設業者で悩む方が多いもののひとつに「常勤性の証明」があります。
通常ですと社会保険に加入しているため健康保険被保険者証の写しで問題なく用意できるのですが、社長のみの一人会社では社会保険に加入せずに国民健康保険しか加入していない場合があります。
このような場合には「国民健康保険被保険者証」「所得税の確定申告書の表紙」「役員報酬額のページ」の3点セットがあればOKです。
しかし、会社設立をして1年目だったとしたらどうでしょうか。
国民健康保険被保険者証はあるとしても、まだ決算を迎えていない為、確定申告をしておらず確定申告書の表紙や役員報酬額のページはありません。
こんな時に使える「抜け道」としてあるのが居住して1年以上経っている場合です。
抜け道の証明方法
千葉県の建設業許可の手引きには掲載されていない方法です。
条件があって、
①会社の本店が自宅住所と同一であること
②居住して1年以上経過していること
この2つです。
この条件を満たすのであれば、
①国民健康保険被保険者証
②住民票
この2つがあれば常勤性の証明として認めてもらえるんですね。
「自宅に本店を置いて営業をしているのであれば、1年以上居住している場合に限り常勤性を認める」ということですね。
千葉県の建設業許可の手引きには載っていないので、広く知られてはいない証明方法ですので、抜け道と言っていいのかもしれません。
申請の前には念のため、行政書士は千葉県庁に相談をお願い致します。