建設業許可申請に必要な書類は毎年のように変更がありますが、社会保険加入状況を添付することになったのは大きな変化かもしれません。
今までの建設業界では社会保険には加入せずに従業員の方は国民健康保険と国民年金に加入してもらい、住民税も源泉徴収しないで普通徴収で対応していた業者も多くいました。
しかし、建設業界への就職は若者に敬遠され、高齢者が多くなり、業界の先行きが不安定となることが予想されます。
そこで、建設業界に社会保険加入の波がやってきたのです。
社会保険加入していない業者は元請けから仕事がもらえなくなったり、現場に入れなくなる方向で動いているのです。
若者に対して社会保険加入は就職先を決める上で、未加入よりはポイントが高いですし、何より「きちんと従業員のことを考えている」印象を与えることでしょう。
また、適正な建設業界の競争も促進されます。
社会保険加入は企業にとって大きな費用が毎月発生する訳ですから、当然に請負代金に上乗せをしなければなりません。
社会保険未加入の会社は、社会保険分の費用が掛かっていないわけですから、請負代金も社会保険加入会社よりも低く抑えられるかもしれません。
これは不公平です。
法律を守って社会保険加入会社が不利になってはいけないのです。
ですから、建設業界としては社会保険加入を促し、未加入業者には仕事がいかないように仕組み作りが進められています。
あと2年ほどで社会保険未加入業者が建設業界から少なくなると思われます。
現在、社会保険未加入の建設業者は、加入に向けて段取りをしていく必要があります。