建設業許可の新規申請をするには下記の要件1から要件5までをクリアしている必要があり、さらにクリアしていることを証明する書類を作成、収集する必要があります。
しっかりと確認しておきましょう。

略号

建設工事の種類

水道施設工事

建設業の種類

水道施設工事業

内容

上水道、工業用水道等のための取水、浄水、配水等の施設を築造する工事又は公共下水道若しくは流域下水道の処理設備を設置する工事

例示

取水施設工事、浄水施設工事、配水施設工事、下水処理設備工事

類似した建設工事の区分の考え方

上下水道に関する施設の建設工事における『水道施設工事』、『管工事』及び『土木一式工事』間の区分の考え方は、上水道等の取水、浄水、配水等の施設及び下水処理場内の処理設備を築造、設置する工事が『水道施設工事』であり、家屋その他の施設の敷地内の配管工事及び上水道等の配水小管を設置する工事が『管工事』であり、これらの敷地外の例えば公道下等の下水道の配管工事及び下水処理場自体の敷地造成工事が『土木一式工事』である。なお、農業用水道、かんがい用排
水施設等の建設工事は『水道施設工事』ではなく『土木一式工事』に該当する。

要件1 経営業務の管理責任者の要件

下記のいずれかの要件を満たす者を法人の場合は取締役、個人事業の場合は個人事業主又は支配人のうち一人を常勤で置いていること。
イ 水道施設工事業の経営経験が5年以上あること
ロ イと同等以上と認められる下記の者
(1)水道施設工事業以外の建設業種の経営経験が7年以上あること
(2)

  • ①経営業務の執行に関して、取締役会又は代表取締役から権限委譲を受け、執行役員として5年以上、建設業の経営業務を総合的に管理した者
  • ②7年以上経営業務を補佐した経験がある者
    • (3)前記以外で国土交通大臣が認めた者(外国での実績など)

      要件2 専任技術者の要件

      営業所ごとに下記のいずれかに該当する専任の技術者を常勤で置いていること。

      • イ 学校教育法による高校の所定学科(旧実業高校を含む)を卒業後 5 年以上、大学の所定学科(高等専門学校・旧専門学校を含む)を卒業後 3 年以上、許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関する実務経験を有する者
      • ロ 10 年以上、許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関する実務経験を有する者(学歴・資格を問わない)
      • ハ 下記の有資格者がいること
      • 一般建設業の場合に認められている資格要件

        1級 土木施工管理技士
        2級 土木施工管理技士(土木)
        上下水道・総合技術監理(上下水道)
        上下水道「上水道及び工業用水道」・総合技術監理(上下水道「上水道及び工業用水道」)
        衛生工学「水質管理」・総合技術監理(衛生工学「水質管理」)
        衛生工学「廃棄物管理」・総合技術監理(衛生工学「廃棄物管理」)

        特定建設業許可における専任技術者の資格要件

        1級 土木施工管理技士
        2級 土木施工管理技士(土木) + 2年以上の指導監督的実務
        上下水道・総合技術監理(上下水道)
        上下水道「上水道及び工業用水道」・総合技術監理(上下水道「上水道及び工業用水道」)
        衛生工学「水質管理」・総合技術監理(衛生工学「水質管理」)
        衛生工学「廃棄物管理」・総合技術監理(衛生工学「廃棄物管理」)

        所定学科

        土木工学(農業土木、鉱山土木、森林土木、砂防、治山、緑地又は造園に関する学科を含む)、建築学、機械工学、都市工学又は衛生工学に関する学科

        要件3 誠実性

        法人、法人の役員、個人事業主等が、請負契約に関し、不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者でないこと
        法人である場合においては、当該法人又はその役員若しくは政令で定める使用人(支店長・営業所長)、個人である場合においてはその者又は支配人が、請負契約に関し、「不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者」でないこと。
        その例として、上記の者が暴力団の構成員である場合や建築士法・宅地建物取引業法等で「不正」又は「不誠実な行為」を行ったことにより免許等の取消処分を受け、その最終処分の日から 5 年を経過しない者である場合は、許可を受けることはできません。

        要件4 財産的基礎等

        請負契約を履行するに足る財産的基礎等のあること

        一般建設業許可の場合

        下記の①、②、③のいずれかを満たすこと
        ①申請日の直前の決算において自己資本が 500 万円以上であること
        ②500 万円以上の資金調達能力のあること
        ③更新の許可申請において、直前 5 年間、千葉県知事の建設業許可を受けて継続して営業した実績のあること

        特定建設業許可の場合

        申請日の直前の決算において下記の①~④の要件すべてを満たすこと
        ①欠損の額が資本金の 20%を超えないこと
        ②流動比率が 75%以上であること
          流動比率=流動資産 ÷ 流動負債 × 100
        ③資本金が 2,000 万円以上あること
        ④自己資本が 4,000 万円以上あること
        ※1 自己資本とは
        法人にあっては貸借対照表の「純資産合計」の額をいう。個人にあっては、期首資本金、事業主借勘定及び事業主利益の合計額から事業主貸勘定の額を控除した額に負債の部に計上されている利益留保性の引当金及び準備金の額を加えた額をいう。
        ※2 欠損の額とは
        法人にあっては貸借対照表の繰越利益剰余金が負である場合にその額が資本剰余金、利益準備金及び任意積立金の合計額を上回る額をいう。個人にあっては、事業主損失が事業主借勘定から事業主貸勘定の額を控除した額に負債の部に計上されている利益留保性の引当金及び準備金の額を加えた額をいう。

        要件5 欠格要件等

        下記のいずれかに該当するものは、許可を受けられません。
        1 許可申請書又はその添付書類中に重要な事項について虚偽の記載があり、又は重要な事実の記載が欠けているとき
        2 法人にあっては、その法人の役員・令第 3 条に規定する使用人、個人にあっては、その本人・支配人・令第 3 条に規定する使用人が、次のような要件に該当しているとき
        ①成年被後見人、被保佐人又は破産者で復権を得ない者
        ②不正の手段により許可を受けたこと等により、その許可を取り消され、その取り消しの日から 5 年を経過しない者
        また、許可を取り消されるのを避けるため廃業の届出をした者で、届出の日から 5 年を経過しない者
        ③建設工事を適切に施工しなかったために公衆に危害を及ぼしたとき、あるいは危害を及ぼすおそれが大であるとき、又は請負契約に関し不誠実な行為をしたこと等により営業の停止を命ぜられ、その停止期間が経過しない者
        ④禁固以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から 5 年を経過しない者
        ⑤次の法律の規定に違反したことにより、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなった日から 5 年を経過しない者
        ア 建設業法
        イ 建築基準法、宅地造成等規制法、都市計画法、景観法、労働基準法、職業安定法、
        労働者派遣法の規定で政令で定めるもの
        ウ 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律
        エ 刑法第 204 条(傷害罪)、第 206 条(現場助勢罪)、第 208 条(暴行罪)、第 208 条の3(凶器準備集合及び結集罪)、第 222 条(脅迫罪)若しくは第 247 条(背任罪)の罪若しくは暴力行為等処罰に関する法律