建設業許可を新規で取得したいとの電話相談を受け、個人事業主のお客様のところへ訪問に伺った時の話です。
実務経験10年で専任技術者要件を満たせるように過去の工事内容がわかる書類に目を通していました。
請求書の束に目を通しているとあることに気が付きました。
「請求内容を見させていただきましたが、毎回消費税分を請求していないんですが何故ですか?」
「うちは売り上げが1000万もないんで、消費税の免税業者になってます。免税業者は請求ができないと申告会で言われたもので」
この方は確定申告の際には申告会に相談し、毎年の確定申告をしていました。
そこで消費税の請求について「免税業者だから消費税は請求できない」と説明を受け、今まで発注者に対して消費税を請求していなかったのです!
「免税業者でも消費税分を請求していいんですよ。自分が仕入れる時には消費税を支払っているのに、払い損になるじゃないですか」
この説明を聞いて、お客さんは驚いていました。
消費税分は以前は5%、現在は8%と少なくない金額です。
10万円の仕事では8,000円
100万円の仕事では80,000円です。
消費税を請求しないまま何十年と仕事をしてきたのですから、どれくらいの金額になるのでしょうか。
発注者も知っていたとは思いますが、支払金額が大きくなることなので教えてくれなかったのでしょうね。
このお客様は税理士等を使わずに、ご自身で確定申告をされていたために具体的なアドバイスを受ける機会がなかったのでこのような事態になってしまいました。
まさか建設業許可を頼んだ行政書士から消費税の話をされるとは驚いたでしょうね。
様々な専門家の意見を聞いてみると意外なところから意外な話が出てくるかもしれませんね。